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08/01/01 00:01 - Hiro - - TrackBacks(No Trackbacks) - Permalink
「裁判員になったので休講」とは学生に言えない?
万一ホントに通知が来ちゃったら、うかつに書けなくなっちゃうので、今のうちに書いておきますが、
- asahi.com(朝日新聞社):「裁判員です」話していいのは…家族○、匿名ブログは△ - 社会(2008.11.13)
この記事を読んで、あらっと思ったのは、裁判員法第101条*1が
(裁判員等を特定するに足りる情報の取扱い)
第百一条 何人も、裁判員、補充裁判員、選任予定裁判員又は裁判員候補者若しくはその予定者の氏名、住所その他の個人を特定するに足りる情報を公にしてはならない。これらであった者の氏名住所その他の個人を特定するに足りる情報についても本人がこれを公にすることに同意している場合を除き、同様とする。
と規定していることで、では「家族や友人、職場にはどこまで話していいのか」というのがリンク先の記事の内容でした。
候補者名簿に登録されても(実際に裁判員として裁判所に行くかどうかに関係なく)、その期間が終わる来年12月31日まではこのブログに書けない(実名ブログなので「裁判員候補者になったことを不特定多数の人が知ることができるような状態にする」に該当してしまう*2 )ことは、上記101条の文言、並びに上記裁判員制度公式サイトの Q&A からわかります。
裁判員等に選ばれたことを公にしてはいけないと聞いたのですが,上司や同僚,さらには家族や親しい人に話すことも許されないのですか。
裁判員等でいる間,裁判員等に選ばれたことを公にしてはいけません(裁判員法101条1項)。裁判員候補者名簿に登録されたことや,さらにくじで選ばれて裁判員候補者として裁判所に呼ばれたことを公にすることは禁止されていますが,法律で禁止されている「公にする」とは,出版,放送といった手段による場合やインターネット上のホームページ等に掲載するような場合など,裁判員候補者になったことを不特定多数の人が知ることができるような状態にすることをいいます。
一方,日常生活の中で,家族や親しい人に話すことは禁止されていませんし,上司に裁判員等になったことを話して,休暇を申請したり,同僚の理解を求めることは問題ありません。その際に,裁判所からの選任手続期日のお知らせ(呼出状)を上司や同僚に見せることについても差し支えありません。
なお,裁判員等でなくなった後に,自分が裁判員であったことを公にすることは禁止されていません。
上記に従えば、事務局に「裁判員に呼ばれたので休講にします」と届けるのは問題ないし、事務局もそれを拒否することはできません。各地の裁判所で行われた模擬の専任手続きの事例によれば、補講で対応可能な大学教員(事例では非常勤講師)が「授業を休めない」という理由で選任を辞退することは認められませんでした。*3
では行くとして、問題は、授業期間中に呼び出された場合、学生に休講の理由を(連絡用ブログに書けないのは仕方ないとして、授業で)何と説明するかです。
上記朝日新聞の記事によると
法務省刑事局は「公にする」の意味を、「不特定または多数の人が知りうる状態におく」と解釈している。特定の少数なら大丈夫だが、特定であっても多数の人が知りうる場合は問題になる。
とのことなのですが、だとすると……「裁判員になったので休講」と学生に言っていいんだろうか?
昨日のうちに九州造形短期大学の大久保 亨先生 poco a poco さんが起こりうる状況を整理してくださっていましたが、
- design non design: 裁判員制度と大学教員
- 11/14 18:10訂正:大久保先生の wiki と相互リンクされていたので早とちりしてしまいましたが、上記ブログオーナーの poco a poco さんと大久保先生は別人であるとのご連絡を、poco a poco さんからいただきました(コメント欄参照)。訂正して大久保先生と poco a poco さんにご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。
神戸芸工大の場合、呼び出しが1週間以内なら補講期間でカバーすることができると思いますが、それにしても「休講する、理由は言えない(「一身上の都合?」)、補講はやる」、では、学生からは授業をサボったようにしか見えないので、(学生による)授業アンケートに何を書かれても文句は言えません。
ホントに呼び出しがかかったら、(罰則はないようだが)裁判員法違反のリスクを冒して受講学生に事情を説明するか、裁判所とモメるのを覚悟で「学生に説明できないから」と呼び出し自体を蹴っ飛ばすか、非常に不本意というか不愉快な選択を強いられることになるのでしょうか。
「国民のみなさんが刑事裁判に参加することにより,裁判が身近で分かりやすいものとなり,司法に対する国民のみなさんの信頼の向上につながることが期待されています」という裁判員制度の趣旨を考えると、方法論について巷間にいろいろと議論があるにせよ、むしろあるからこそ、教師たるもの呼び出されたら応じて、実際に体験してみた上で学生諸君に報告すべきかと思っていた*4のですが、行く前からこんなんでは……なんだかなぁ。
- 1 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律全文:裁判員制度 | 資料集(最高裁判所の裁判員制度公式 Web サイトより)
- 2 せいぜい気をつけようとは思いますが、でも(はてなブックマークでもさんざんコメントされてますが)mixi あたりで本人や被告・被害者・証人が特定可能な「裁判員体験日記」が流れて大炎上、とかきっとあるんだろうなぁ、とは、正直私も思います。
- 3 広島高等裁判所広報誌『ひろしまこうさい広報第11号』「誌上で再現!裁判員制度説明会へようこそ!」4ページ目
- 4 などと言っていられるのは今のうちで、呼ばれて行ってみたら殺人事件の裁判で、被告人に死刑が求刑された、なんてことになったら平静でいられるか自信ありませんが……それがマジであり得るから、日本の裁判員制度は怖い。
posted at 18:10 on 08/11/14 by Hiro - Category: 大学 & 高等教育
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Local search for: 裁判員
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Comments
poco a poco wrote:
Hiro wrote:
大変お騒がせいたしました。
大久保先生の wiki と相互リンクされていたので早とちりしてしまいましたが、取り急ぎ訂正いたしました。
(なお事実関係を明らかにするためコメントはそのまま公開とさせていただきました)
大変ご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございませんでした。
取り急ぎお詫びまで。
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